
散々にしてやられました九月の雨「セプテンバーレイン」に・・・
上旬の台風9号により、渇水でそれまでも決して好条件ではなかった十勝の河川は逆にことごとく泥川と化しその絶悪の状況は思った以上に長引きました。
そこへ15日に大雪山系に雷を伴う豪雨が追い討ちをかけ、回復の兆しが見え始めたと思った途端の前々日27日夜からのまとまった雨。今回は日高の山並みから流れ出る川が泥濁りの様相です。
画像は中旬の豪雨直前のSさん。この日も川の選択肢は決して多くはなく、リスク回避で通い詰めた流れに向かいました。
でも、今この画像を眺めなぜだか遠い日のことのように懐かしく思えるのは、川の様子が変わっただけでなくここ十勝に急に訪れた秋の気配のせいかもしれません。
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初めての渓、高まる期待にそこそこ応えてくれるネイティブの虹鱒たち。
でもサイズが上がらず利き腕はキャストを機械の様に繰り返すが気持ちはもう次の淵に・・・
あそこまで行けばきっと良い型が出そうだゾ、いや絶対出る!
しかし右腕は相変わらず機械のように動き眼はすでに前方の淵・・・そして何故か決まってその前方のポイントは「とびっきりですこぶる付き」に見えるものなのです。
かくして飽くなき釣欲で頭がパンパンに膨らんだ釣師はその釣欲を萎ませ、帰りの林道を「こんなに歩いたっけ!?」と、とぼとぼ帰る。

自宅からクルマで数分のところにため池があります。
平日など2~3時間にクルマ1、2台ほどが通るほどのひと気のないため池なので勝手に「マイ・ポンド」と呼んでいます。
以前からカヌーの練習、キャストの練習などにはうってつけのこの池、今日は切り詰めたシューティングスペイ・ラインを持ち込んでの試し振り。
でも、元々が精進とか努力に縁遠い性格、10分ほどのフリフリの後はモンカフェいれたり、ウトウトお昼寝したりと、グダグダ過ごすのが恒例です。

北の日没は早くなりました。ライズを狙うSさん。
今月末ここ十勝の帯広市で青年会議所メンバーの全国総会が開催されるらしい。
参加人員約1万数千人が四日間にわたって滞在するその地元への経済効果は“ン十億円”といわれている。
未だ不況感が拭えない北海道・十勝にとってまことに結構なことのようです。
ただし、6月に十勝入りしたKさんにとってはこのイベントはなはだ具合の悪いものでした。
再び今月末十勝入りを目論むも宿はこんな事情から何処も超満員、泣く泣く次回に仕切りなおしを余儀なくされました。
当ガイドサービスにとっておかげさまでこのイベント「マイナス経済効果」?

かすかに見えるウエーディング・シューズのつま先、3日前の本流の水の色です。
仲間ウチでは川の濁り具合を電話で表現しあう場合に「股下」「膝上」「膝下」等と話します。
この画像は膝下まで浸かって辛うじてつま先が見えるほど、つまり「膝下」。
地元の連中は恐らく竿を出さない濁り具合ですがそれでは済まない事情もある訳でして・・・。
今日もシトシト一日中雨模様、本流の釣りはまたまた「お預け」かも知れませんネ。

台風9号の置き土産で十勝の殆んどの川はいまだ平水に至らずです。
こんな状況下とて数ヶ月、数週間前から休日、チケットをやり繰り済みの結果十勝入りするちょっとツイてないフライフィッシャーもやはりいらっしゃる訳でして・・・
「あの~普段はマタげるくらいの川幅の川には増水から非難したお魚さんが結構いたりして・・そこ行ってみます?」十勝でそんな川をガイドしなければならない“屈辱”をオブラートに包み“一応”お伺いする。
でも今回ガイドしたHさんはキッパリ「いえ!釣れなくてもビュン・ビュン、ウエットを振れるところが気持ちイイです」そりゃそーだよね~と少し安堵しながらなんとか釣りになりそうな川を求めて東へウロウロ西へチョロチョロ。

先日の台風9号上陸直前に北海道入りし温帯低気圧に変わると共に去っていったKさん。
9/6日7日の両日、降りしきる雨のスキマを出撃し見事にお魚さんを引き出したのはその経験に裏打ちされ卓越した釣りテクニックを駆使した結果と優れた見極めの技を発揮したガイド?とのコラボレートの賜物でしょうか??
画像は「トリカブト」とのツーショット、でもこのKさんは決して「毒気」など微塵も無く、とても優しいパパらしいです。

オショロコマ photo by henmi
先日、十勝の南の山奥から北の山奥までオショロコマを求めて移動しゲストが最初のポイントにロッドを忘れてまた取りに戻ると言う事態が発生した。
置き忘れた場所は滅多に人の来ないところだし、100km以上も離れた場所でジタバタしても始まらないと判断し「こんな時」のためにかねてから積んである自分のロッドをゲストに使ってもらってオショロコマ釣りを続行した。
「こんな時」という不測の事態は避けられなく、ティペット、フライはもちろん例えばロッドが折れた、シューズの底が剥がれた、沈してずぶ濡れになったなどは想定して一応クルマに用意は整えている。
「エ~ト、あと用意しておいたら良いものは?」
「エッ!ガイドの替え」

フロータント(浮力剤)これが無けりゃフライ釣師は仕事になりません。
究極の新製品が出たと言えば買い、あれがイイらしいと聞けば捜し求める。コピー機に使う○○剤、カー用品の○○から業務用撥水剤の怪しげなものまでと、この釣りに係わる方々の絶対的浮力に対する欲望は留まるところを知らずなのです。
だが、いかに強力な撥水力とは言え使用直後の魚のヌルの付いたもの、濡れたフライへの塗布は効果は半減。やはりリフレッシュと乾燥が必須です。かくして釣師のベストはますます膨らむ。
そして今まで一体ドンダケ~の数のフロータントに浮気をしてきたことか・・・
こうなりゃいっそ煩悩の数108個を目指して集めましょうかネ?!